
BELS(ベルス)& ZEH(ゼッチ)について思うこと
2020年から日本の住宅の断熱基準が更に厳しく変わります。
その理由として、
家庭から排出される暖冷房や光熱消費におけるCO2の量が
1974年の統計から比べますと、なんと約2.5倍に増えており
国としても地球温暖化による異常気象等の問題が深刻化している昨今
早急に取り組み改善しなければならない課題であることのようです。
地球温暖化を阻止するという目的であれば、
私共としましても国の考えと同じくベクトルを合わせて真剣に取り組まなければならないことは当然であると考えます。
上記の状況を背景に、住宅におきましても車と同じように
家の燃費(すなわち光熱費)がどれくらいなのかを認定する
BELS(ベルス・建築物省エネルギー性能表示)という制度ができました。
それらは住宅の断熱性能及びCO2を削減するための照明及び設備も含めて
国から委託された第三者の専門組織が
☆(1つ星)~☆☆☆☆☆(5つ星)までの5段階で表示し
星の数を見るだけで簡単にその家の性能が判断できるという制度です。
(快適性も星の数に比例することとなります。)
この制度は誰でも一目で分かり、とても良い制度だと個人的に思っています。(申請にかかる複雑困難な業務と費用は別としてですが、)
一方、
省エネルギー性能の高いBELS認定された家にソーラーパネルを載せた結果
エネルギー消費量の収支がゼロとなる住宅をZEH認定住宅(ゼッチ・ゼロエネルギーハウス)といいます。
もう少し分かりやすくご説明しますと、
暖冷房など家庭で発生するCO2の量より≦ソーラーパネルで創られるエネルギー(創エネ)によるCO2削減量(換算値として)が同じか多い住宅をZEHとして認定するということなのです。
ZEH制度も大いにチャレンジしたいと思っていますが、果たして敷地の条件や住まいへのこだわり、費用等の諸問題を全てクリアしZEHの家をお勧めするにはなかなか困難であることも事実です。
また、住宅の性能や自然素材の内装、木のこだわりや水廻り以上に数値の為にソーラーの発電量が優先になってしまうという流れが私には気になります。
そこで私どもは段階的に、
まずは、BELS評価の5つ星を取得できる住まいからお勧めしようと考えます。
すなわち
省エネルギー性能の高い家=快適な住まい
快適な住まい=健康的な生活
健康的な生活=ご家族の幸せ
ご家族の幸せ=私共の家づくりの基本であります。
ちなみに、昨年後半に完成した我社の住宅3棟をBELS評価の申請しましたところ全て5つ星の評価をいただきました。
(実はこれらは当初からBELSの評価を意識して設計プランした建物ではございませんでしたが、弊社の住宅は果たして☆いくつの評価がもらえるのだろうという好奇心から申請した結果、すべて☆5つの評価がもらえる性能の家であったということなのです。完成お引渡し後にサプライズとしてお施主様へ「BELSの5つ星の評価の家でした。」とBELS評価のプレートをお届けしました。)
申請及びエネルギー消費量の計算は大変複雑で手間のかかる業務です。
実は我社ではBELS、ZEH評価制度ができる以前より、東北電力から各ご家庭に届く毎月の電気料金請求明細書から単純に
ソーラーの売電金額-(マイナス)住宅の光熱費(電気料金)= 0円
という計算で『光熱費ゼロ円の家』となった住宅の(ゼロ円に近い家も含めて)モニター様から1年間のデータを集計してみましたところ
〇白河市T様邸(新築)
年間14万2千円のプラス(ZEHができる前のゼロエネ認定補助金採択、ソーラー6KW)
〇中島村Y様邸(築60年の家の断熱リフォーム)
年間8万3千円のプラス(高性能建材補助金採択の家、ソーラー5KW)
〇西郷村S様邸(新築)
年間4万6千円のプラスの西郷村S様邸(ソーラー4.19KW+HEMS)
▽中島村K邸(実は我家です。築50年の家の断熱リフォーム)
年間1万4千円のマイナス(屋根の形から東向き設置4.6KW)
▽白河市K様邸(新築、キッチン×2・バス×2・洗面×2・エコキュート2・トイレ×2の完全2世帯住宅)
年間2万円のマイナス(ソーラー3.8KW+蓄電池7.2KW蓄電池設置補助金採択)
上記のようなお財布の中身の計算なら
理解しやすく簡単だと思うのですが…
次回は、住宅の省エネルギー基準
「住宅のエネルギー消費性能の向上に関する法律」(建築物省エネ法)についてご説明したいと思います。

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